#447 フォントのお話(前編)

スミスメーターに限らず、1960〜70年代の英国車のメーターに採用されていた数字やスケールにはどれも趣がございます。当時はもちろんデジタル描画ではなく、全て手書きで描き起こされた原稿を製版カメラで撮影し、印刷版へ転用されていました。ですから、僅かなエッジのラインや曲線にそれらしい風合いが出ていて、いい意味での「破綻」が随所に見受けられます。


MINIMAXゲージのグラフィックに採用されるフォントは全てMINIMAXオリジナルです。フォント作成の際にはデジタルツールを使用しますが、いくらスミスメーターのフォントをモチーフにするからといって故意にラインを破綻させたりはできません。かといって、0〜9までの数字を、ある規則に従って全てキレイに仕上げても「スミスの書体の風合い」がうまく出ません。


このような二律背反のジレンマに苛まれながらも、全ての線に意図を持たせて描き込んだ結果に生まれたいくつかのオリジナルフォントは今や「財産」となっています。


MINIMAXのオリジナルフォントは大別して二種類あります。その二種類を基本に、盤面の大きさや配置するスペースに応じて縦横幅を変えたり線幅を変えたりしてグラフィックに盛り込むのです。


昨今、メーター盤面を交換するというカスタムが市民権を得ていて、各社からあらゆる車種向けの製品が発売されているようです。純正の盤面から被せるタイプの製品は、当然のことながら夜間イルミネーションの光源を純正グラフィックから拾うことになり、結局は純正と同じフォントで、ただ単にその周囲のカラーリングが変わったり素材が変わったりするに留まります。MINIMAXの場合は、ELバックライトを採用するためこれら制約がなく、好きな場所に好きな大きさでフォントを配置できるのです。MINIMAX製品が、それら他社製部品と一線を画すのはそのような背景があります。


(つづく)

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